鐙に体重を乗せる?

後輩が疑問に思っていたこと。
鐙に体重をもっとかけたほうがいいんじゃないか?
鐙にちゃんと体重かけてないからいけないんじゃないか?
聞くところによれば、馬術の歴史的には、裸馬〜鞍〜鐙の順で開発されてきており、
鐙が出来たのはそう昔ではない(とはいってももう何百年も前になりますが)らしいです。
となると、昔は鐙無しの騎乗が基本だったようです。
鐙の開発は騎馬戦時に役立ったと聞きます。
つまり、鞍の上で重い武器を振り回したり、立ち上がったりできるようになったということです。
それを考えれば、基本的には鐙に体重を乗せる必要はないと思います。
よく聞くのは、腰より上の体重は坐骨/鞍に、の重さを鐙に乗せるということです。


ただし、鐙が役に立つ道具ということも忘れてはいけません。
鐙上げ軽速歩をやったことがあればわかるでしょうけど、鐙の有無で鞍上での行動の幅が違います。
準備運動、特に速歩時には馬の背中を楽にしてやるために、鐙を使うことは重要でしょう。
昔、鐙の無い頃には鐙上げ軽速歩を利用していたのかもしれません。
その上で、その体重のかけ具合は自由であるのが理想です。
そのためには、バランス・騎座が安定していなければなりません。
バランスレーニングには調馬索や、横木通過を利用しつつ鐙上げやツーポイントトレーニングがお奨めです。