続・銜受け考
ここで銜受けは騎手ではなく馬がするものといいましたが
でも、同じ馬でも騎手によって銜受けしたりしなかったりすることもあるじゃないかという意見があると思います。
しかし、それは騎手が銜受けをする・させることの証明ではなく、
むしろ、騎手によって馬が銜受けを出来る状態に導けるかどうかの違いがあるということなのだと思います。
というのは、馬によっては騎手のレベルが低くても素直に銜を受けて運動してくれることもあります。
誰も乗っていない状態でも銜を受けているといえる状態で運動する馬もいます。
ハミ受けが出来ているときに見られるとされる口角の泡なども手綱の長さとは関係ないように思われます。
とすれば、銜受け出来るはずの馬で銜受けが出来ないということは
馬に対して騎手がやらせていない、働きかけていないというのではなく、
馬が銜を受けようとするのをどこかで邪魔していると考えるべきなのではないでしょうか?
その邪魔は動く拳なのかもしれませんし、動く馬に対して死んだ拳なのかもしれません。
銜を引っ張ってしまっているのかもしれませんし、馬の背中を叩いてしまっているのかもしれません。
騎手のバランスが崩れていて馬が安定できないのかもしれません。
馬がそもそも銜というものを受け入れていないならともかく、受け入れることを知っている状態では
馬のバランスが正しく、落ち着いて動けていれば銜は受けてくるはずだと考えるべきだと思います。
銜受けにおいて見るべきなのは、馬が銜から逃れようとしていないか、
銜に対して抵抗しようとはしていないか
騎手の操作に対して従順であるかといった点であると思います。